1.イントロダクション
最近、アートメイクは美容施術のなかでも、とても人気の高い施術となっています。
アートメイクは、施術者の巧みな手技によって、眉や頭皮、生え際、唇などに色素を注入し、長期間にわたって美しさを保つ美容施術です。
眉や生え際のアートメイクは、個別のデザインや使用する色によってその効果が左右されます。
症例写真を通して、実際の施術結果を確認することで、理想的なデザインや色の選択が可能となります。
一度アートメイクを入れたらどの位効果は持続するの？と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、アートメイクが持続的に魅力を発揮するためのポイントや、注意が必要な事項を掘り下げ、美しさをより長く楽しむための情報を提供していきます。
1.1 アートメイクとは？
アートメイクは、長期間持続する美容技術の一種で、通常のメイクアップとは異なり、専用の針や機器を使用して皮膚の表面に色素を埋め込むことによって、眉毛、アイライン、頭皮、リップラインなどのメイクアップ効果を持続させる手法です。アートメイクは、個々の顔の特徴や好みに合わせてデザインされ、自身の外見に自然な印象を与えることができます。
一般的には、眉の形状を整え、アイラインやリップを強調することに利用されてきましたが、近年は薄毛をカバーする頭皮アートメイク、傷跡をカバーするアートメイクなど、その手技は多岐に渡ります。
アートメイクにより、日常のメイクアップの手間を減らし、またストレスを解消し、長期間にわたって美しい外見を維持することができます。
1.2 1.2 アートメイクの人気の背景
過去のアートメイクは不自然感を与える印象が強かったのですが、最近は技術者の手技レベルやマシンの進歩により、アートメイクはより自然でリアルな仕上がりを作ることが出来るようになりました。個々の顔の形状や肌の色などに合わせてデザインされ、専門の技術者が患者の好みやライフスタイルに合わせて施術を行います。
これにより、毎日のメイクの手間を省きながらも、自分自身の美しさを更に引き立てることができます。
また、アートメイクはスポーツや水泳、入浴時など、通常のメイクが崩れやすい状況でも美しさをキープできる利点があります。
特に、忙しい日常生活において、いつでも整った印象を維持できるのは魅力的です。
また、医師の指示のもと医療機関のみでの施術が必要となった為、リスクを最小限に抑え、安心して施術を受けることが出来るようになりました。
このように、アートメイクは現代の美容ニーズに合致し、繁忙なスケジュールの中でも美しさをキープしたい方にとって魅力的な選択肢となっているのが人気の背景にあります。
２.アートメイクの基本知識
2.1 アートメイクの効果の持続期間
2.1.1 一般的な持続期間
アートメイクの持続期間は、個人の肌質やアートメイクの施術後のアフターケア、使用された色素の種類などによっても異なります。
一般的に、アートメイクの効果は２～3年以上もつとされます。
しかし、肌の新陳代謝によって色素が次第に薄れていくため、定期的なメンテナンスが重要です。
持続期間を延ばすためには、適切なアフターケアが欠かせません。
施術後は、医師や専門の看護師の指示に従って、保護クリームを使用したり、紫外線から肌を守ったりすることが必要です。
総じて言えるのは、アートメイクの持続期間は個人差があるものの、適切なケアとメンテナンスが施されれば、美しい仕上がりを長期間楽しむことができるという点です。
2.1.2 色素の選択と効果の関係
基本的に色で持続期間が大きく変わることはありません。
但し、色の構成として、茶色は黒、赤、黄色で構成されています。
黒や赤の分量が多いほど色持ちが良く見え、ハイトーンな色を使用した場合はやや色褪せは早く見えます。
少しでも持続期間を長くしたいからといって濃い色を使用すると理想と異なり、数年は消えないものになるので、色の選択は慎重にしていきましょう。
色素の種類によっても相性はあるため、施術者が肌質や技法を考慮しその方に合った色素を選択してくれます。
それにより持続期間も上がります。
2.2 アートメイクの長持ちの秘訣
・専門家による正確な施術:
アートメイクは専門的な技術が必要です。経験豊富な専門家によって施術を受けることで、効果的な仕上がりが期待できますので、持続期間も長くなります。
・適切な色の選定:
肌の色や個々の特徴に合った適切な色を選ぶことが大切です。自然な仕上がりを追求し、患者様の外見に調和させることで、効果がより長続きする傾向にあります。
・施術後の適切なケア:
施術後の適切なアフターケアが不可欠です。医師や専門の看護師の指示に従い、特定の期間内には保湿に心がけ、刺激を避け、使用不可な化粧品などにも注意しましょう。
・紫外線対策:
紫外線は色素を褪せさせる原因となります。アートメイクをした部位を紫外線から守るために、日焼け止めや帽子を利用しましょう。
・定期的なメンテナンス:
アートメイクは時間とともに色褪せていきます。定期的なメンテナンス施術をタイミングよく受けることで、効果を持続させることができます。
2.2.1 施術後のケアの重要性
アートメイクは微細な針を使って色素を皮膚に注入する施術です。
適切なケアを怠ると、色素の定着が悪くなる可能性があります。
また、アートメイク後の傷口は感染症に弱くなっています。
適切に清潔な状態を保たないと、細菌やウイルスが侵入する可能性が高まります。
これが感染症の原因となり、アートメイクの仕上がりを損なうだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
アートメイク後のケアは施術の成功に直結する重要な要素です。
施術後のケアには細心の注意を払うことで美しさを長く維持し、且つ皮膚の健康を守ることができます。
2.2.2 良質な色素とは？
良質なアートメイク色素の選択は、安全性や持続性を確保するために非常に重要です。
良質な色素は、無害で安全な成分から作られています。
アレルギーや刺激のリスクを最小限に抑え、肌に対する影響が少ないものが選ばれます。
また、色素の分子構造が安定していることは重要です。
安定性がある色素は、時間の経過とともに変色しにくく、持続性が向上します。
アートメイクはできるだけ自然な仕上がりが求められます。
色素は患者の肌のトーンや特徴に合わせて調整されるべきで、その色が肌に馴染み、違和感のない効果を生み出すことが大切です。
更に、FDA（アメリカ食品医薬品局）などの医薬品規制機関に認証があると、製品が一定の品質基準を満たしていることが期待できます。
これらの要素を考慮して、患者に最適な色素を選定することが、アートメイクの成功に繋がります。
3.アートメイクの効果の影響要因
3.1 肌質やタイプによる違い
アートメイクの効果には、肌質やタイプによる違いが影響を与えることがあります。
3.1.1 乾燥肌・脂性肌との相性
乾燥肌は肌が水分を保持しにくく、角質層が薄くなりがちです。
角質層が薄くなっているため、色素がより浸透しやすく、色素の定着もよくなります。
逆に脂性肌の場合は、色素が入りにくく抜けやすくなる傾向にあります。
施術時に使用される色素の濃さや調整は肌質に応じて慎重に行われる必要があります。
乾燥肌の方は、アートメイク後の保湿ケアが特に重要です。
適切な保湿を怠ると、色素の持続性や仕上がりに影響を及ぼす可能性があります。
3.1.2 敏感肌の注意点
一概に敏感肌と言っても種類があると思いますが、敏感肌に適した安全な色素の選定が重要です。
過去に使用された化粧品に対するアレルギーの履歴も施術者に伝え、安全性を確認しましょう。
また、金属アレルギーなどの場合は、事前にパッチテストをして安全性を確認することが望ましいと思います。
3.2 施術者の技術と影響
3.2.1 プロの施術と自宅アートメイクの違い
アートメイクを専門に行うプロの施術者は、豊富な経験と専門知識を持っているのは勿論のこと、医療従事者であることが義務付けられています。
一方、自宅でのアートメイクは、とくに資格を有していない為、普通の素人が通常のメイクアップと同様に自己流で行われることがあります。
プロの施術者と比較すると、専門的な技術や正確な知識が欠ける可能性があります。
資格を持ったプロの施術者は、施術中の衛生管理に厳格な基準を守ります。
使用する器具や色素は安全で衛生的であり、施術前後のアフターケアもプロのガイドラインに基づいています。
自宅でのアートメイクの一番の懸念点は十分な衛生管理が難しいことにあります。
そのため、感染症やアレルギーのリスクが高まります。
専門的な知識や経験がない場合、安全性が損なわれる可能性が高くあります。
アートメイクを自宅などで行うことは違法ですし、医療従事者以外が施術するのは医師法に違反します。
アートメイクは医師がいる専門のクリニックで行うことが望ましいです。
3.2.2 施術者の経験と技術の重要性
アートメイクは何と言っても、デザインのセンスや正確性が重要です。
経験豊富な施術者は患者の顔の形状や特徴を的確に分析し、美的センスとデザインの専門性を発揮して自然な仕上がりを実現します。
また、精密な作業が必要なアートメイクは、高度な技術力が要求されます。
技術者の経験と技術によって、アートメイクの成功は変わります。
他にも患者とのコミュニケーション能力が高い施術者は、患者の要望や希望を理解し、それを具現化するためのデザインや施術計画を適切に立てることができます。
施術者との相性もとても大切となってくるので、Instagramの症例確認や事前カウンセリングは、納得いくまで行うようにしましょう。
4.アートメイクの注意点とリスク
4.1 アートメイクの副作用とリスク
4.1.1 アレルギー反応の可能性
アートメイクの色素や素材に含まれる成分に対して、アレルギー反応を起こす可能性が稀にあります。
特に、金属アレルギーのある方は、使用される色素に含まれる金属成分に注意が必要です。
アートメイクのアレルギー反応の症状には、発赤、かゆみ、腫れ、または発疹が含まれます。
これらの症状が現れた場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。
アレルギーの既往歴がある場合や、特に敏感肌やアトピー性皮膚炎の方は、アートメイクを検討する前に医師と相談することが重要です。
4.1.2 色褪せや変色のリスク
アートメイクに使用される色素は、皮膚表面に注入されます。
しかし、この位置にある色素は外部の影響や新陳代謝の影響を受けやすく、時間とともに色褪せる可能性があります。
また色褪せとは別に、入れた色素が想像した色とは変わり、変色の可能性もあります。
使用された色素が安定していない場合、皮膚の特定の反応により色が変わる、または施術者の調合ミスなども考えられます。
施術後のケアが不適切である場合も変色の可能性がありますので、注意が必要です。
4.2 施術前の注意点
4.2.1 施術前の相談とパッチテスト
施術前のカウンセリングと相談は、事前に行われる大切なステップであり、お互いに期待値や希望を共有し、施術の内容やデザインを決定するために、とても大切な過程となります。
相談を通じて、自分が理想とする仕上がりやスタイル、または懸念事項を伝えることができます。
施術者はこれらの情報を元に、最適な提案やアートメイクのデザインを提供できます。
また、相談を通じて施術に対する理解を深め、コミュニケーションが深まりますし、安心感を得て施術をすることができます。
アートメイクに使用される材料や色素には個人差によるアレルギー反応の可能性があるため、もともとアレルギーがある方にとって、パッチテストはとても重要です。
これにより、アレルギー反応を事前に発見し、施術前に対処することができます。
アレルギー反応が確認された場合、施術を中止するか、別の材料を使用する選択肢が考えられます。
しかし、アートメイクの色素のアレルギー反応は遅延性であることが多いため、その判定には難しい場合もあります。
4.2.2 施術の適用条件
・妊娠中および授乳期の女性は、ホルモンの変化やアレルギー反応のリスクが高まるため、施術を受けることが困難な場合があります。
特に、妊娠初期および授乳中は慎重に検討されるべきです。
ホルモンの変動は皮膚の感受性を増加させ、アートメイクの色素の受け入れや定着に影響を与える可能性があります。
また、施術中に使用される材料が胎児や授乳中の赤ちゃんに悪影響を与えるリスクも考慮されます。
・慢性的な疾患や皮膚病を患っている場合、ケロイド体質の場合は、施術が適用される前に医師と相談が必要です。
特に自己免疫疾患やアレルギーのある場合は慎重に検討されます。
・薬物を服用している場合、特に抗凝固薬や免疫抑制薬を使用している場合は、施術前に医師に相談が必要です。
5.アートメイクのリタッチと更新
5.1 リタッチのタイミング
アートメイクのリタッチのタイミングは、個々の肌質やアートメイクの色素特性により異なりますが、一般的な目安を考えると、2～3年の範囲が推奨されます。
皮膚は時間とともに古い細胞から新しい細胞へと入れ替わります。
このターンオーバーがアートメイクに影響を与え、仕上がりがだんだん不均一になっていきます。
リタッチは、新しい細胞の層に対応するようにアートメイクを調整し、均一な仕上がりを保つ助けとなります。
5.1.1 リタッチの必要性
リタッチは、アートメイクの美しさと持続性を保つために欠かせないプロセスです。
アートメイクのリタッチのタイミングは個人差がありますが、定期的にリタッチをしてあげることで色褪せや不均一な色味を修正し、美しい状態を保つことができます。
定期的なリタッチはアートメイクの投資を守り、施術後の満足度を高める重要なステップです。
5.1.2 リタッチのプロセス
リタッチの主な目的は、色褪せや変色が見られる部位に新しい色素を追加することです。
リタッチを検討する際には、前回の施術時の色味や形状を見極めてもらい、どのようにリタッチしていくかカウンセリングをしっかりしていきます。
形や色味を決定し、前回の仕上がりと調和するようにしていく事が重要となります。
これによって、自然で美しい見た目を実現します。
施術者は同じ方がリタッチはスムーズに行われます。
5.2 アートメイクの更新とトレンド
・トレンドの変化と影響
今までは芸能人等の写真を準備される方が多かったですが、現在は自分の顔立ちや骨格、雰囲気に合わせた、「似合わせ眉」が、トレンドの傾向にあります。
その時の流行に合わせすぎてしまうと、流行が終わった時に後悔する可能性があります。
そのため流行やトレンドも取り入れつつ、黄金比をベースにご自身の骨格や雰囲気に合わせたデザインをご提案させていただきます。
アートメイクは一度入れるとすぐに消すことは出来ません。
そのため長い目で見て気に入るデザインを選択することが大切です。
コンパクト目に仕上げていき、ご自身で流行に合わせたセルフメイクで、太さや長さ等だすことをお勧めします。
6.Q&A
6.1 アートメイクの痛みはある？
A:麻酔を使用するので、痛みはほぼありません。頭皮アートメイクに関しては、麻酔も必要なく楽に施術が可能です。
6.2 施術後の社会生活に制限はある？
A:眉毛の場合は入れた直後は濃く感じるので、少し違和感はあるかも知れません。瘡蓋が剥がれ落ちるまではメイクをする事が出来ない点、施術した部位はなるべく濡らさないようにする点以外は、社会生活に制限はありません。
6.3 アートメイクの色選びのポイントは？
A:アートメイクの色素は単色ではなく、複数の色を混ぜて作ります。同じ色素で施術をしても、その方の肌の色や肌質により発色に違いがあります。
直後と定着の色も全く同じではありません。
施術後に色を変える事は出来ないため、色素を決める際は施術者と十分に相談しましょう。
経験豊富なプロの施術者に髪色やメイクなど見てもらい、理想を伝え選択してもらうことをおすすめします。
長い目で見て後悔の無い色選びをご提案します。
7.まとめ
7.1 アートメイクの効果と長持ちのポイント
このようにアートメイクはとても実用的な美容法として広く受け入れられています。しかし、その美しさを持続させるためには適切なケアと理解が不可欠です。
日常的なケアが長持ちに直結します。
適切な紫外線対策、スキンケアを心がけましょう。
また、色褪せや変色が気になる前に、定期的なメンテナンスを意識していきましょう。
7.2 アートメイクで理想の仕上がりを実現するために
理想の仕上がりを手に入れるためには、プロのアドバイスをもとに、自分の骨格に合った自分らしいデザインを大切にしましょう。芸能人のこんなデザインにして欲しいという希望も多くありますが、過度なデザインや色味は後悔の原因となります。
自分の個性を引き立てるアートメイクを求めましょう。
そのための施術者とのコミュニケーションは非常に重要です。
適切なケアと専門家のサポートを得ながら、アートメイクによって新たな自信と満足感を是非手に入れて下さい。
